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あれから1年~教室浸水事件~

t.kimura

今から約1年前。忘れもしない2023年6月2日。

開校して3か月のきれいな教室を悲劇が襲った。

いつものように教室で授業準備していると大粒の雨が降ってきた。

なかなか激しいゲリラ豪雨だ。

降り始めはよくある激しい雨という感じだったが、次第に雨脚が強くなってきた。

取引先とのZOOM会議が終わると教室の前の道路は冠水状態。

道行く人は靴やズボンが濡れるのをもはや防ぐことが出来ず早足に帰っていった。

それから数分後、目の前の道路を1台のトラックが走った。

冠水している道路を走ったトラックによってはじかれた水は行き場を失い道路から側道へ、歩道へと流れその勢いのまま教室のドアにぶち当たった。

不幸なことに教室の自動ドアには下に隙間がある。

その隙間から水が入ってくる。浸水が始まってしまった。

当時何も対策するものがなかった私は雑巾やモップで必死に入ってくる水を防ごうとしたが、次々に通るトラックによってはじかれた水が容赦なく教室の中へ。

そうして気づいたときには水が教室の奥まで入り込み、椅子や机を濡らし、泥を運んできたいた。

当然その日の授業は臨時休校とし、排水作業は終電間際まで続いた。

しかし、悪夢はこれでは終わらない。

一通り片付いたところで終電も近かったため私は岐路についた。

雨は小康状態であったが、念のため入り口付近に植木鉢や石でガードを作っておいた。

だがこの考えが甘かった。

雨は夜通し降り続けた明け方に止んだ。

夜中も少し激しい時間があったようだが昨日のようにトラックが通ることはないので大丈夫だと思っていた。

お昼前に戸田公園駅に着くと天気はすっかり回復し、いつもと変わらない土曜日だった。

しかし教室の前につくと私の顔は一気に険しくなった。

まず入口をふさいでいた石はどこかに消え、植木鉢は一つ残らずひっくり返っていた。

私は嫌な予感がした。

恐る恐る教室を開けてみると絶句。

辺りは昨日よりひどい状態で水と泥が入り込んでいた。

私は茫然とした。そして無心で2日連続の排水作業を行った。

天気は回復してすっきりと晴れている中、教室から水を吐き出す光景は通行人には不思議に映っただろう。

中には教室をのぞき込んで同情してくれる方もいた。労いの言葉、励ましの言葉をかけてくれる方もいた。

それから3~4時間かけて元通りになった教室を見てどっと疲れが出てきた。

もう二度と浸水はごめんだ。

これが2023年6月の教室浸水事件である。

スタクラの塾長
塾長
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スタディクラブ戸田公園校塾長
指導歴15年。 綿密な学習計画と管理で生徒を目標達成に導く塾長。
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